素材を覚えて賢くセーターを選びましょう「カシミア、モヘア、メリノ、アクリル」

用途に合わせてセーターが選べるとオシャレが楽しくなる

セーターやカーディガンは秋冬のファッションに欠かせないですよね。そこで今日はセーターの素材について解説します。素材の特性を知っておくことで、ブランドや値段に囚われない賢い洋服選びが出来るのです。

セーターの素材は沢山ありそうですが、実は「ヤギの毛」「ヒツジの毛」の2種類しかありません。すぐに覚えられますので、ぜひセーターを選ぶ際の参考にしてみて下さい。

ヤギ毛の代表格「カシミア」とは

インドのカシミール地方に生息するカシミアヤギからとれる毛を”カシミア”と呼びます。高級素材として有名なので名前を聞いた事がある方も多いのではないでしょうか。

カシミアヤギは、寒暖の厳しい環境の下で生きているために、表面は粗毛で覆われており、その下に柔毛が密生している。この柔毛を春の毛の生え変わりのときに集めたもので、1頭から150g-250gしか取れず、セーターを作るにはヤギ約4頭分の毛が必要となる。
(Wikipediaより抜粋)

カシミアがなめらかで暖かい理由

カシミアヤギの毛は繊維が細いのが特徴です。繊維が細いほど肌触りがなめらかになり、光沢が出ます。

カシミヤ:14~16ミクロン
上質羊毛:19~24ミクロン
モヘア:30~50ミクロン
メリノ:14~24ミクロン

※人間の髪が40~50ミクロン

繊維を拡大してみると1本1本が”縮れ毛”状になっており複雑によく絡み合い、外気を遮断し放熱を抑えるのでカシミアは暖かいという訳です。

またヤギの毛はヒツジの毛(ウール)に比べて繊維1本1本に突起が少ないのでチクチクした刺激がありません。


画像参照:THERMOHAIR

「ウールはチクチクして苦手だけどカシミアなら大丈夫」という人が多い理由です。カシミアが「繊維の宝石」と呼ばれるのも伊達じゃないという事が分かりますね。

「モヘア」もヤギの毛

”モヘアニット”という言葉を聞いた事がある方もいらっしゃるでしょう。モヘアはアンゴラヤギから取れる毛です。

毛足が長いのが特徴でモヘアセーターはモフモフとした仕上がりになります。


画像参照:MY STYLE

強くブラッシングすると抜けやすいのが弱点です。カシミアと同じく高価で、ウールやナイロンと混紡されることも多くみられます。

羊毛の代表格「メリノウール」とは

「メリノ」ってあまり聞いたことないかもしれませんがヒツジの品種の名前です。

羊の品種は4つ
「①メリノ(細毛)種、②中毛種、③長毛種、④雑種羊」の4つでメリノが”ウールの最高級”とされています。

実は生産されるウールのうちメリノウールが全体の4割を占めており、高級スーツからカーペットまで使われる汎用性の高い素材です。ウール=メリノウールを指す場合が多いです。

最近「メリノ」という言葉を有名にしたのはユニクロではないでしょうか。


ユニクロ:エクストラファインメリノセーター

メリノウールにはランクがありまして、ランクが高いメリノはカシミアに負けないくらい繊維が細いです。

カシミヤ:14~16ミクロン
ウルトラファイン・メリノ:16ミクロン以下
スーパーファイン・メリノ:16〜18.5ミクロン
エクストラファイン・メリノ  18.5~19.5ミクロン
ファインメリノ:20~21ミクロン

拡大写真で見比べてみるとエクストラファイン以上のメリノウールは一般的なウールに比べて繊維が細い事がよく分かります。

ランクの高いメリノウールは一般のウールに比べ色が白く肌触りもしなやかで光沢があり、インナーにも使われるくらいなめらかな生地で本当に着心地が良いですよ。「このウールセーター、なんでこんなに高いんだ?」と思ったらランクが高いメリノウールを使用している可能性が高いです。

そもそもなぜウールは暖かいのか?

羊の毛は天然パーマのように縮れていて、メリノウールのように毛が細ければ細いほど縮れが大きくなります。この縮れの中に含まれる空気が、外気を遮断し放熱を抑えるという訳ですね。

さらに羊毛の表面は写真のようにウロコ状になっており、温度に応じて開いたり閉じたりして湿気の吸収と放出を繰り返すように出来ています。上手く出来ていますよね。

メリノウールの繊維

画像参照:THERMOHAIR

ウールに似せた人工素材「アクリル」

アクリルは合成繊維の一種でウールに似た感触を持っていますが、ウールと違って繊維がウロコ状にはなっていません。

アクリル繊維

画像参照:阿波製紙株式会社

アクリルのメリット
・価格が安い
・保温性があり強度もある
・虫食いされない
・乾くのが早い
アクリルのデメリット
・汗を吸わないのでベタつきやすい
・毛玉が出来やすい
・静電気が起きやすい
・熱に弱い

セーターの素材まとめ

ここまでをまとめると「毛の繊維が細いと保温性に優れ着心地も良いが、値段が高い」という事が言えます。

素材によって特性が違うので、値段だけでなく用途に合わせて選ぶと良いでしょう。例えばチクチクが苦手という方は、少し値段はしますがカシミアかモヘア、またはエクストラファイン以上のメリノウールを選ぶのが良いと思いますし、家で着る普段着でしたら安価なアクリルセーターを選ぶのも良いでしょう。

素材の違いが分かったうえでセーターを選ぶとまた楽しいですよ。

さて、次回はコスパに優れたメリノウールセーターを紹介したいと思います。お楽しみに。